近年、地震や台風などの自然災害が頻発し、防災意識の高まりとともに、非常時の備えの重要性が改めて認識されています。中でも、生命維持に不可欠な飲料水の確保は、防災対策の最優先事項と言えるでしょう。
本稿では、災害時に備えた飲料水の確保方法として、長期保存水とローリングストック法を組み合わせた効果的な手法について解説いたします。
飲料水の必要量と備蓄期間
災害発生時、1人1日あたり3リットルの飲料水が必要とされています。内訳は以下の通りです。
- 飲用:1リットル
- 調理:2リットル
備蓄期間は、最低3日分、できれば7日分を確保することが推奨されています。人数別の必要量は以下の通りです。
3日分の必要量
- 1人:9リットル
- 2人:18リットル
- 3人:27リットル
- 4人:36リットル
7日分の必要量
- 1人:21リットル
- 2人:42リットル
- 3人:63リットル
- 4人:84リットル
上記に加え、手洗いやトイレなどに使用する生活用水も必要となります。1人1日あたり10~20リットル程度を目安としてください。
ローリングストック法による効率的な飲料水備蓄
ローリングストック法とは、日常的に使用する飲料水を多めに購入し、古いものから消費していく方法です。消費した分を新しい飲料水で補充することで、常に一定量の飲料水を備蓄しておくことができます。
ローリングストック法の実践方法
- 通常のペットボトル水を多めに購入し、備蓄スペースに保管する。
- 古いものから日常的に使用する。
- 使用した分を新しい水で補充する。
この方法により、賞味期限切れを防ぎ、常に新鮮な飲料水を備蓄することができます。
長期保存水の活用
長期保存水は、賞味期限が5~15年と長期間保存可能な飲料水です。通常のペットボトル水よりも頑丈な容器を使用しており、保存料は不使用です。内容成分や味は通常の水と変わりません。
長期保存水の選び方
- 必要量:1人1日3リットル×7日分を目安とする
- サイズ:500mlまたは2Lを選択する
- コスパ:価格÷保存期間で比較する
- 硬度:10~100mg/Lの範囲が飲みやすい
- 飲み慣れた銘柄の保存水バージョンを選ぶ
長期保存水の保管方法
直射日光や高温多湿を避け、涼しい場所に保管してください。
飲料水保管のポイント
- 飲料水は、冷暗所に保管してください。
- 日常使用分と備蓄分は分けて保管してください。
- 賞味期限を確認しやすいように工夫してください。
まとめ
災害時の飲料水確保は、生命維持に不可欠です。ローリングストック法と長期保存水を組み合わせることで、効率的かつ経済的に飲料水を備蓄することができます。本稿を参考に、災害に備えた飲料水確保計画を策定し、実践することをおすすめします。
我が家では、長期保存水の他、水運搬用の携帯ポリタンク、携帯トイレ、懐中電灯、電池、アクモキャンドル、かんぱん等など、備えています。
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